SHISAKU のきろく

あたまからわきだしてあふれたものたち(記事にはアフィリエイトが含まれることがあります)

ナキゴエ

母もネコも両方とも

年のいったばあさんになった。

 

ネコは賢くなり

私の言葉も理解してくれているような気がする。

「外へ出してくれ」

「戸を開けてくれ、閉めてくれ」

「餌のお代わりをしておいてくれ」

といったことを私に言うようになった。

(と私は理解している)

 

ボケる前のばあさんでも

そんなことを言っているとは理解していなかっただろう。

 

ネコは私に頼みごとをするときにしばしば「ゴハン」と鳴く。

ここ1年ほどのことだ。

 

ばあさんのほうは

昔から人に頼みごとをしない人だ。

きっと頼み方がわからないのだ。

だから、何をするにしても自己流で、

その始末をするのはこっちの仕事だ。

 

完全にボケてしまった今では

知能は完全に猫のほうが上だ。

 

こちらが世話をしたり、何か言ったりするたびに

ばあさんの口からはののしり言葉が漏れ出す。

それにはかなりムカッと来るのであるが、

もうネコか何かの鳴き声だと思うようにすればいいのではないかと

今日初めて気づいた。

ただ、こちらがそう思うことに慣れるかどうかが

今後の課題ではあるのだが。