人はいずれ壊れる。
身体が壊れる前に精神が壊れる人がいる。
報道でもそれはよく目にするが、
うちにもそういう人がいる。
病名はさまざまにつけられてはいるが、
もしかしたらそうなった原因はただ一つなのではと思った。
それは「相手に呪いをかけるため」ということ。
今目が覚めて起き出したのだが、
からだが今までになく重い。
どうして?
と考えると、そういえば、昨日母を大声で怒鳴りつけたからだろう。
胸ぐらをつかんで怒鳴りつけた。
それは向こうが「呪い」の言葉を投げかけてきたからだった。
どうしてそんなことを言うのか、としばしば問い詰めることがある。
その仕返しにさらなる呪いをかけてきたのだ。
きっとあの人にはそういう能力がもともと備わっていたのだ。
父も狂ったように喚き散らす人だったが、
それはあの人がそばにいたからではなかったのか。
60手前で死んでしまったが、
それはあの人の呪いが蓄積していたからではなかったのか。
そうだ。
あの人にはこれ以上深くかかわってはいけないのだ。
これはあの人が仕組んだ「呪い」の罠なのだ。
それを頭に入れてあの人と付き合っていかなければならない。
なるべく表面的に、なるべく事務的に。