別に外国人だということはないのである。
日本で生まれて、日本人の親の下で何十年も暮らしてきた人の話である。
なぜだかこちらの言っていることが伝わらない。
毎日、1日に何度でも同じことを言わなければならない。
認知症とどこが異なるのだろう?
おそらく耳から入って
脳で咀嚼することもなく
また別の耳から抜けて行っているのだろう。
そういう人は、きっと、
今までの人生で、他人の話を聞く必要を感じたことがなかったのだ。
だから、目の前で起こっていることは自分には関係なく、
それを処理する責任は他人にあるのだと思って、
手さえ出そうとしないのだ。
そういう風に育った人が増殖し、
今や圧倒的多数になろうとしている。
そして、人々にとってのヒーローも、
そういうタイプに変わりつつあるようだ。